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漢方で健康・れいし【霊芝】
血管や細胞の老化を防いで生活習慣病を遠ざけるために、
漢方の基礎知識をご提供致します。
第1回の今日は、
漢方の代名詞でもある「さるのこしかけ」と呼ばれる(乾燥させたもの)
「霊芝(れいし)」を取り上げます。
人間の体は、年齢を重ねるとともに細胞の活動や機能の低下によって衰えます。
機能低下の一番の要因といわれているのが、「血管の老化」なのです。血管の老化が、なぜ健康や若さを低下させるのでしょうか。
人間の体を構成する成分の約6割は、水分です。「体水分量(率)」などと呼ばれていますね。
子供の頃は80%ほどの「みずみずしい体」も、加齢によってその率は下がり、高齢者では50%ほどになってしまいます。(成人男性の平均が55〜60%、男性スポーツ選手は60数%、成人女性の平均が50〜55%、男性スポーツ選手は55〜57数%、)
体内の水分はそのほとんどが筋肉(筋肉の平均70%は水分)にありますが、その細胞同士をつないでいる血管を流れているのが、やはり「血液」といわれる水分です。
血液は、私達人間が必要とする栄養や酸素をくまなく全身に送り、また必要のなくなった成分や老廃物を戻すといった循環を「無意識」に行っています。この血液を濁ったものにしてしまうと、血管に大きなダメージを与えるのです。血管はとてもデリケートにできています。
最近、特に聞く冠動脈瘤(かんどうみゃくりゅう)や脳梗塞(のうこうそく)障害は、血管にコレステロールなどが蓄積され、血栓(けっせん)という固体物質を作り、血流を塞いでしまうことからおきる症状です。
これらの原因はどうしておこるのでしょうか。
非常に簡単なことで、現代の食生活と文明の力と利便性ゆえの病気なのです。簡単に言うならば、偏った食事とストレス・運動不足に他ならないのです。
少し、漢方の基である東洋医学につて説明致します。
東洋医学では、健康と病気の間に「未病」(みびょう)という考えがあります。現代の医学では、「半病気」といった表現なのですが、「未だ病にあらず。」のとおり予防の範囲と考えてください。
では、現代の生活習慣病予備軍や既に生活習慣病と診断された人たちはどう考えればいいか?・・・といいますと、この「未病」の範疇で、「病気の症状が多少あっても健康な体に確実に回復することが出来る状態」をいいます。
では、この「未病」状態から脱するためにはどうしたら良いのでしょう?・・・偏った食事とストレス・運動不足をどう回復させるかが重要なんです。
食生活を考えてみましょう。
日本人が、主に肉食を好むようになって食事を始めて、長い地球時間の中ではほんの僅かの60年程度です。それ以前の日本人は、野菜や魚介を食していました。肉食は一部の人々の贅沢品であったことは文献にも記述があります。
運動不足はどうでしょうか。
自動車が開発され、一般の家庭でも乗るようになり、地下鉄や電車などの交通利便が向上したのは、記憶に新しくこの半世紀のことです。それ以前は、多くの人々は徒歩です。一部の人たちは馬を使ったようですが、乗馬は大変な運動量があります。
このように時代考証をしてみると、食生活は大きく変遷をなし、運動量は格段の差が生じています。現代人は、摂取カロリーと消費カロリーを比較すると「省エネ型」になっているのです。
鉄も、酸化を始めると錆(さび)が浮いて、しまいには朽ちていきます。
私たち人間も、インスタント食品や加工食品に頼りすぎると、食事をして得た栄養を運ぶ血液が酸化して血管を傷つけてしまうのです。そればかりか、「悪玉コレステロール(LDL)」という脂肪物質が血管壁に付着・蓄積したり、血栓を作ったりするのです。
血管内に血液が滞る事を東洋医学では、「オ血(おけつ)」といい、停滞した血液が原因で心臓病や脳梗塞・脳卒中が起こりやすくなり、メタボリック症候群の下地を形成するのです。
普段の食生活や運動不足を解消したとしても、一度損なった健康を回復させるには時間が必要です。そういうことを鑑みて東洋医学には漢方薬といわれる「生薬」が存在します。
余談が長くなりましたが、霊芝(れいし)には、滞った血液の循環を良好に改善させる効能があるといわれています。
血液や血管が健康になることは、健康的な若さを保つ他に若返りもあるのです。そうすることで、抵抗力や免疫力も次第について、ストレスにも負けない体に変化します。
では、その霊芝とは一体どんなものなのでしょう。
霊芝は、学名、サルノコシカケ科マンネンタケと呼ばれています。
日本でも、比較的広葉樹のある低い丘陵地の大木や切り株の朽木などに小さく生息しています。
漢方薬の代名詞ともいわれるくらいに有名な「高麗人参(こうらいにんじん)」と同様に、霊芝一株で原木の成分をすべて吸い尽し、収穫の後は数年間にわたって土壌を休ませなくてはいけないなどの手間ヒマがかかる生薬です。
霊芝の主な有効成分には、
免疫細胞の賦活作用があり抗ガン性が認められている多糖体「β-Dグルカン」、
植物性油脂の一つで腸に吸収されにくく、動物性油脂を阻害する「ステロール」、
エネルギー代謝を促進し中性脂肪を分解・合成する「アデノシン」、
霊芝特有の苦味成分を構成し抗アレルギー作用の「トリテルペノイド」、
エネルギー代謝を高め肝機能促進・疲労回復・カリウムやマグネシウム及びカルシウムなどのミネラル類を全身に運ぶアミノ酸に一種「アスパラギン酸」、
アスパラギン酸と同じ効能の他に、気分低下の緩和にも効果がある「グルタミン酸」、
などがあります。
このほか、現在も研究段階で様々な薬効が確認されて、近畿大学東洋医学研究所でのマウスの血中悪玉コレステロールの低下実験では、1ヶ月を要しないで正常に改善されているという報告もあります。
霊芝には、短期間で血液中の脂質を減らして健康な体に回復させる効能があったことが確かめられたのです。このことは、私たち人間の体を血液というかたちで良好な循環で働きかけ、ありとあらゆる機能と体調を根本的に整わせることを意味しています。
漢方の生薬は、体質を改善して自然治癒力を高めてくれるのです。
※執筆=メディカルスポーツトレーナー・山田貴文(転載不可)
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